脊柱管狭窄症

  • 歩くと足がしびれる
  • 姿勢をよくすると腰が痛む
  • 腰を曲げると楽になる
  • 腰が痛む
  • 長時間歩くとしびれるが休むと良くなる

皆さんは身の回りもしくはご自身が腰に痛みを感じる、足先までしびれてしまう歩いたり立ったりしているのがつらい経験をされた方はいらっしゃいますか?
初期は違和感や軽い痛みシビレですが放っておくと日常生活を送るのもつらいほど症状が出てしまいますので少しでも上記のような症状があればご相談だけでもすることをお勧めいたします。

脊柱管狭窄症って何?

皆さんは『脊柱管狭窄症』をご存じですか?
もしかしたら、名前だけは聞いたことがある方や現にお知り合いで脊柱管狭窄症を患っている方がいるかもしれません。

代表的な症状に、「長時間歩いていると腰の痛みや足にシビレ、痛みを感じてしまう。」「少し休むと症状は良くなるが歩き出すとまた同じように症状が出始めてしまう」ことがあります。これを間欠性跛行といいます。

間欠性跛行とは

間欠性跛行とは、神経性と血管性の2種類あります。一定距離を歩いていると神経もしくは血流が悪くなってしまい下肢に痛みやしびれが出てしまう症状で、座ったり前かがみに休憩を一定時間すると楽になるがまた歩きだすと症状が出てしまう症状です。

神経性では脊柱管狭窄症を疑いますが、血管性だと閉塞性動脈硬化症、バージャー病を疑います。脊柱管狭窄症を疑う方には両下肢の背側動脈の拍動を確認し減弱していたりすると血管性を疑うため病院へ検査に行ってもらいます。

 

脊柱管狭窄症とは?

では脊柱管狭窄症とは何なのでしょうか?

身体には脊柱=背骨があります。脳から脊髄に中枢神経が通っておりそれを守る脊柱、脊髄が通るスペースのことを脊柱管といいます。特に脊柱管狭窄症が多く発生する腰部で脊柱管の狭小が起きてしまうことで脊髄を圧迫してしまうことで症状が起きてしまいます。

脊柱管が狭くなる要因としては、一番あげられるのは加齢による骨や靱帯の変性で起こるといわれています。また過去に腰部椎間板ヘルニアなどをしているとその部分が変形、肥厚してしまい脊髄を圧迫してしまうといわれています。
ヘルニアに関してはこちら
その狭小部に対して腰部の伸展作用が加わることでさらに狭小が強まります。

狭くなることで神経の流れが悪くなり坐骨神経ラインに痛みシビレ麻痺などが症状として表れてしまいます。場所によりしびれる場所や麻痺する筋肉が変わってきてしまいます。
知覚神経ですと、腰椎の3番=L3の障害で大腿中央部、L4で大腿遠位~下腿近位前面、L5で下腿近位前面と足趾1趾、2趾の間、仙骨神経=S1だと踵骨外側や5趾の知覚障害が出てきます。

運動神経だと、上位腰椎(L1~3)だと大腿前面~内側、下部腰椎(L4、5)で大腿前面から下腿前面、仙骨神経で下肢後面のしびれ感や運動障害が出てきてしまいます。

脊柱管狭窄症の施術法

では脊柱管狭窄症になってしまったらどうするのか。
脊柱管狭窄症では大きく2つの施術をすることが大切になります。

緩める

一つ目は筋肉を緩めていく。当然といえば当然ですが患部の負担を減らすためには筋肉の緊張を取っていくことが大事になります。
特に大事な筋肉は大腰筋です。

大腰筋とは、胸椎や腰椎から起始し大腿部小転子に停止する筋肉で人体で唯一体幹から下肢につく筋肉になります。作用としては股関節の屈曲作用、わずかに外旋を行います。下肢が固定されている場合は体幹の屈曲動作を行う筋肉になります。

この筋肉は脊柱管狭窄症が起こるまさにその場所、腰椎に付着する筋肉で腰椎を伸展方向に引っ張ってしまうためこの筋肉が固くなってしまうと脊柱管狭窄症の症状を強くしてしまったりします。ですのでこの筋肉を緩めていくことが大切とされています。

※大腰筋のストレッチ法などは様々ネットに出回っていますが症状次第ではストレッチを行ってしまうと悪化してしまうリスクもあります。

鍛える

次に大切なことは鍛えることになります。先ほど大腰筋の緊張により腰が伸展方向に引っ張られてしまい症状が強く出てしまうこともあるので緩めていくと伝えましたが、それを抑え込むことも大切になります。

腹部のインナーマッスル、腹横筋を鍛えることが重要になります。

腹横筋は下位肋骨、鼠経靱帯、腸骨稜、胸腰筋膜から起始し腹直筋鞘に停止するインナーマッスルで下位肋骨を引き下げることで腹圧を高めることができます。

腹圧を高めると腰の反りにも効果的と言われており脊柱管狭窄症の方にはほぼマストと言われています。

脊柱管狭窄症の方へのアドバイス

もし腰が痛い、足がシビレてくる、長い距離を歩けないなどの場合はもしかしたら脊柱管狭窄症かもしれません
最初は少しの違和感や本当に長い距離を歩かないと症状が出ないため放っておいてしまい、悪化してからご来院されることがあります。

悪化してしまうと、10メートル~30メートルほどで痛んできてしまったり、膀胱直腸障害(出にくかったり漏らしてしまったり)、麻痺などが出てきてしまいます。

これくらいの症状になると、手術なども視野に入れなくてはいけなくなってしまいますので、早めに施術を受けることをお勧めいたします。

当院には、緩めるために筋膜リリーステクニックを用いたり鍼治療、鍛えるためにEMSなどご用意いたしております。
もしご自身、もしくはご家族ご友人などで同じような症状がありましたら一度相談してみてください。