膝関節疾患について~膝関節とは何か~

2024年08月15日

こんにちは!
篠崎北口はりきゅう整骨院です!

 前回までは、腰部疾患シリーズをお伝えしました。
まだお読みでない方は、こちらからまず読んでみてください!

今回のシリーズは【膝】に関しての症状をお伝えしていきます。
老若男女問わず悩みが多いとされる膝ですが、まず【膝関節】とは何か?というところからお伝えしていこうと思います!

膝関節とは

膝関節は、大腿骨(もも前の骨)と脛骨(すねの骨)と膝蓋骨(お膝の皿)で構成されており、脛骨の外側には腓骨という骨が寄り添うように存在します。

関節部分の脛骨はほぼ平らな形でその上を凸状の大腿骨が『転がり滑る』ようにして動きます。平らな板の上を丸いボールが転がるところを想像すると、それはとても不安定であることがわかりますね。
そこで膝を安定させるために、骨と骨を繋ぐ靭帯が重要な役割を果たします。

・側副靭帯→左右に関節がずれないように
・前十字靭帯→前に関節がずれないように
・後十字靭帯→後ろに関節がずれないように 働いています。

膝関節の中の構造

骨の表面はなめらかな関節軟骨で覆われています。

□関節軟骨とは□
関節の骨の表面をおおっている厚さ2~7ミリくらいの層で、水分量が多く関節にかかる体重を吸収して、関節の動きを滑らかにします。
血管・リンパ管・神経が通っていないため、一回傷つくとなかなか回復しないことが特徴的です。

軟骨の隙間に半月板があり、関節部分は関節包で覆われ、その内側の滑膜は、潤滑油の役割をする関節液を分泌します。

軟骨・半月板・関節液の働きによって膝関節は非常に滑らかに動くようになっています。

□滑膜とは□
関節包の内側の関節に最も近いところにある膜で関節液を生産して関節内に送り込み、古くなった関節液を再び吸収して取り除きます。
関節リウマチなどによって滑膜に炎症が起きると、膜が肥厚したり増殖して正常に機能しなくなります。
更に炎症が続いて滑膜の増殖が進むと、徐々に軟骨や骨を破壊してしまうのです。
分泌する関節液は、粘調度が低くなり量も増えます。
粘調度の低い関節液は、潤滑油としてとしての役割が十分に行えなくなり、古くなった関節液の吸収が追い付かず関節内に大量の液体が充満して関節水腫(=水が溜まる状態)を引き起こし関節の腫れなどを増強する原因になります。

□関節液とは□
粘調度の高いヒアルロン酸とコンドロイチン硫酸という物質が主な成分です。
滑膜から分泌されて、古くなると再び滑膜から吸収されます。関節内にある関節液の量は関節によって違いますが、正常な膝関節では数mlです。
関節に炎症が起こると粘調度の低い関節液が多量に分泌され、滑膜からの吸収が追い付かなくなり、酷いと30ml以上になり【水が溜まった状態】になってしまうのです。

※膝関節の曲がる角度は最大で約150度(正座をするときの角度)
しゃがむ時には約120度、歩行時には約60度曲がります。

膝関節の症状は、大人から子供まで出てきます。
次回から細かく分けてシリーズ化していきますので、お待ちください!