膝関節疾患③~ランナー膝~
2025年01月10日
こんにちは!
篠崎北口はりきゅう整骨院です。
ここ最近は特に寒くなってきて、お身体の不調を抱えやすくなります。
少しの違和感があったら注意が必要ですので、気を付けていきましょう。
前回の鵞足炎はお読みいただきましたでしょうか?
まだの方はこちらから!!
膝関節については、こちらからお読みください!
今回は、膝関節シリーズ3弾の腸脛靭帯炎(ランナー膝)について
お伝えしていきます。
1.腸脛靭帯炎とは
腸脛靱帯炎は、膝の外側が痛くなるスポーツ障害です。
長距離を走るマラソンランナーでよく発症することから、『ランナー膝』と呼ばれています。
□□腸脛靭帯とは□□
太ももの外側に位置していて、腸骨から脛骨の間を結合させているバンド(結合組織)です。
膝関節の曲げ伸ばしの際の重要な支持機構となっています。
この腸脛靭帯炎は、膝の屈伸運動を繰り返すことにより、大腿骨外側上顆(腸脛靭帯が膝の外上方の骨)を、何度も通過することで炎症が起こってしまいます。
2.腸脛靭帯炎の原因・メカニズム
腸脛靭帯炎の発生の要因は、荷重や下肢のねじれ・オーバーユース(使い過ぎ)です。
ランニング動作などの膝の屈伸運動を繰り返すことで、腸脛靭帯(太ももの外側の靭帯)と、大腿骨外側上顆が何度もこすれ、腸脛靭帯の接触面が滑膜炎(炎症)を起こし、膝の外側にズキズキとした痛みが発生します。
■■腸脛靭帯炎になりやすい人の特徴■■
・ランニングや自転車走行の時間が長い
・筋肉の柔軟性不足
・О脚などで体重が外側にかかりやすい方
・膝に繰り返し負担のかかる動作を行う方
・硬いシューズ
・ランニングの初心者や下肢の筋力が弱い方 など
□□検査方法□□
~グラスピングテスト~
膝を90度曲げた状態から、膝の外側上部2~3センチを自分の手で押さえ、膝を伸ばしていった際に痛みがでたら、陽性。
レントゲン、MRIでも局所の炎症以外に特徴的な所見はありませんが、変形性膝関節症などのほかの疾患との鑑別には有用です。
また膝の外側部での痛みが強い場合は外側半月板損傷との鑑別、ひざの内側で同様の症状がランニングなどで起こる場合は鵞足炎との鑑別が必要です。
腸脛靭帯炎の治療
保存療法が基本的で、局所の安静を保つことが重要です。
オーバーユースによる過労に対しては、運動の量を少なくする、中止をしなくてはならなくなる場合もあります。
股関節外側部を中心に、ストレッチ、筋力強化トレーニング、アイシングなどを行い症状の軽減を図っていきます。
腸脛靭帯炎が改善した後でも、ストレッチを継続して柔軟性を保つことで予防に繋がります。
□お尻。太ももの外側のストレッチ□
1.立った状態で両足を交差させる(足の間はこぶし一つ分くらい空ける)
2.両手を組んで頭の上にあげて後ろになっている足に向かって体を横に倒す
3.できるだけ体を倒した状態で30秒位キープする
腸脛靭帯炎は、負担量が多ければ多いほど症状が長引いてしまう疾患の一つです。
身体の悩みが出る前に、違和感などがありましたら一度ご相談ください。