膝関節疾患②~鵞足炎~

2024年12月9日

こんにちは!
篠崎北口はりきゅう整骨院です。

前回は、胸郭出口症候群についてお伝えしましたが、
今回からは膝疾患シリーズに戻ります!まだ目を通していない方はこちら!

ここ最近、お悩みの患者さんが多い鵞足炎についてお伝えしていきます。

鵞足炎とは

『鵞足』と呼ばれる膝関節の内側より下にある脛骨周辺で起こる炎症をいいます。
鵞足には、半腱様筋・半膜様筋(内側ハムストリングス)と薄筋(内転筋)の腱が集まり脛骨に付着します。

ランニングや、坂道の上り下りなど膝の曲げ伸ばしを繰り返しこれらの腱は、大腿骨内顆や脛骨内顆とこすれ、また、腱同士でもこすれ合いが起こります。
このこすれ合いが強くおこり、多い回数繰り返されることで、腱の周囲を包む腱鞘や腱の間の滑走を助ける滑液包に炎症が生じて、腫れや痛みを感じる状態が『鵞足炎』です。

 

鵞足炎の原因

先程もお伝えしたように、鵞足炎は鵞足にある滑液包の炎症(滑液包炎)です。
繰り返される摩擦やストレスによって発症し、特に膝の屈曲や内旋動作が鵞足への負担となります。
特に三つの筋肉【縫工筋・半腱様筋・薄筋】の緊張が強い場合に頻繁に生じ、アスリートや運動をしている方に関わらず、『変形性膝関節症』の方にもよく見られます。
更に、直接的な打撲のような外傷も鵞足炎の発症原因となります。

鵞足炎を発症する可能性が高まる要因

□ストレッチをせず筋肉の柔軟性が乏しい
□ランニングの距離の急激な増加・急な坂道のランキング
□ハムストリングスの硬さ
□不適切なトレーニング等
□肥満・急激な体重増加   など

鵞足炎の症状

初期では、膝関節内側部よりやや下方の部位の痛み・突っ張り・腫れが主な症状です。
また、その部位を押すと更に強い痛み・接地時につんと来るような痛みを自覚することが多いですが、屈伸時に引っかかるような違和感が出るのも特徴の一つです。

動かし始めに違和感があっても、ウォーミングアップされて温まると楽になり、繰り返しの動作でまた徐々に違和感が出てきます。

症状が進行すると、温まっても違和感が消えずに痛みが増してしまったり、安静時にも同じ部位に痛みを感じてしまう場合もあります。

鵞足炎と似ている症状に【変形性膝関節症】という外傷があります。
そこの鑑別にも注意が必要ですので、こちらを参考にしてください。

 

鵞足炎の治療法

最も多い治療法は、物理療法です。
 

篠崎北口はりきゅう整骨院では、鵞足炎に対し、鵞足部に付着する筋肉の柔軟性向上・膝周囲の調整を中心に行い骨格調整を行います。

鵞足に付着する筋肉のストレッチが必要な理由は、ハムストリングスの過緊張が起こることで症状の悪化がみられるため、緊張を和らげるストレッチが有効とされています。
また、膝だけでなく膝に関わりの深い臀部・足関節などを診ていきお身体全体のバランスを整えていきます。
ですが、炎症が強く痛みが著名な時期にストレッチ運動を過剰に実践してしまうと、逆に膝の痛みが悪化する原因になりかねないので注意が必要です。

テーピングやサポーターの使用も有効的です。

鵞足炎は、再発しやすい外傷ともいわれます。
そのため、放置をするのではなく、違和感などがあったら早期の治療をお勧めします。
お身体の不調がございましたらご相談ください。