ランナー膝知っていますか?

2022年06月20日

こんにちは!
篠崎北口はりきゅう整骨院です。

最近暖かくなり、外で運動をされる方が増えてきているように感じます。
今回はランニングされている方がなりやすい『腸脛靭帯炎』(別名:ランナー膝)についてお話していきます。

 

腸脛靭帯とは

この疾患は、病名にもあるように腸脛靭帯で炎症を生じ、痛みとなって自覚していく症状です。まずは腸脛靭帯についてお伝えしていきます。

腸脛靭帯は、お尻の筋肉(大殿筋・大腿筋膜張筋)から始まり、スネの骨(脛骨)の前外側にある
膨らみ(ガーディー結節)に繋がっています。

これらのお尻の筋肉は股関節を外転(足を外に開く動作)させる作用があり、腸脛靭帯はこの力を脛骨に伝える役割があります。
さらに、ランニング時では、足を地面についたときに上半身が傾かないように支える役割をします。

 

腸脛靭帯炎が生じるメカニズム

腸脛靭帯は、大腿骨の外側を通過して、脛骨(スネの骨)に繋がっています。
膝を伸ばしている時は、腸脛靭帯は大腿骨の外側上顆(外側の出っ張り部分)の前にあるが、膝を曲げていくと、だいたい30度屈曲したところで、外側上顆を乗り越え後方に移動します。この時に腸脛靭帯は外側上顆にこすれてしまいます。

長距離のランニングでは、腸脛靭帯が何度も何度もこすれることによって炎症を引き起こし、膝の外側に辛さを生じます。

腸脛靭帯炎は、
☑大腿骨外側上顆(大腿骨外側の出っ張り)が大きい
☑股関節の外転筋力が弱い
☑内反膝(O脚)
☑回内足(かかとが外側へ傾く状態)
☑腸脛靭帯の伸長性が低い 

などの特徴があると発症しやすいといわれます。

腸脛靭帯炎の症状

✓運動時の痛み
腸脛靭帯炎は、ランナー、サイクリングなど、膝の屈伸を繰り返す運動により起こる
オーバーユース症候群です。
大腿骨の外側上顆と腸脛靭帯が何度もこすれることになり、膝の外側が痛くなってきます。
初期のうちは、運動中や運動を終えた後に痛むが安静にしていると痛みはなくなります。
腸脛靭帯炎が悪化すると、歩行時や安静時にも膝の外側に痛みを感じるようになってしまいます。

 

原因

■過度なランニング

腸脛靭帯炎は特に長距離ランナーに多く見られ、練習量が増加したり、練習環境が変わる時期など、膝に対する負荷が増えた時期に発症します。

ランナー以外にも、膝に負担のかかるスポーツで痛めることもあります。

十分な休憩を取らずに運動を継続した場合、
回復が間に合わず炎症の起きている場所にどんどんダメージが蓄積していき
より強い痛みへと変わってしまいます。

■内反膝(O脚)
内反膝の方は太ももからすねにかけて内側に曲がっているため、膝の外側を走行している腸脛靭帯が大腿骨外側の出っ張りに擦れやすく炎症を起こしやすい。

■身体が硬い、突然の運動
もともと身体が硬い人の場合、腸脛靭帯も硬く伸びにくくなることが多いです。
柔軟性が不足していると、膝を曲げ伸ばしする際の摩擦抵抗を強めてしまい炎症を起こしてしまいます。

 

治療

痛みの初期時は運動量を軽減させ炎症を抑えます。
炎症が落ち着いてきたら、運動療法を行っていきます。
整体を受ける男性のイラスト腸脛靭帯炎は、ストレッチなどの運動療法が効果的です。
ストレッチを行い腸脛靭帯の柔軟性を高め、こすれるときの摩擦抵抗を低下させ、炎症の改善と防ぐ効果が見込めます。
柔軟性を得ることで再発防止にも繋がっていきます。

篠崎北口はりきゅう整骨院では、ストレッチ指導の他、ご自宅で出来るアフターケアをお伝えしたり、パフォーマンス向上のため、筋力トレーニングまで行っていきます。